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ストーブリーグが熱くなってきた | main | 【PS2】『ファンタシースター~』をプレイしています(その5)
【SS】『リアルサウンド 風のリグレット』
例の”極私的究極ゲームリスト”、PS2までカウントが終了して累計2300本を超えました。

PS2は「シンプル2000シリーズ」全123本に、セガエイジスシリーズも全33本コンプしていて、これだけでも150本以上あるのでそこそこの数はあるだろうと踏んでいたのですが、SS並みの500本強あったのはちょっと予想外でした。そんなに買った印象はないのですが(汗)

でもよく考えたらハードの発売からこのかた、我が家では最も長く現役で稼動している機種ですもんね。
最近ではさすがに新作の数も減りましたけど、それでも発売されているというだけでもすごいことですよ、これは。

PS2本体の発売から来年で丁度10年が経ちます。来年は、新作に関しては今年よりも更に減ることは間違いがないでしょうが、せっかくの記念なんで何か動きがあっても面白いかなと思います。


さて、お店の棚卸しみたいな作業を続けておりますと、普段見えない場所に保管してある作品等、本当に何年ぶりかで目にする作品もあったりして、時にゲームそのものより楽しかったりするのですが、中には二度と見たくなかったようなモノを発見してイヤな気分になることもあります。

とは言え、そんな作品なんて実に数える程もないのですが、その希少な一本が本日ご紹介する『リアルサウンド 風のリグレット』であります。


本作は業界の風雲児(当時)と呼ばれたゲームクリエイター、飯野賢治がプロデュースした史上初の、そしておそらく最後の”画面が一切ない音だけのゲーム”であります。

便宜上、”ゲーム”と呼びましたが、私はどうしてもコレをゲームと認める気にはなれません。最も適切な表現は何かと考えたら、”選択肢のあるドラマCD”ってところが妥当なんじゃないでしょうか。

今更この作品を批判することに大した意味はないと思います。発売当時、間もなくにして市場がはっきり答えを出してくれましたから、その結果以上の真実などありません。


十数年前の当時、飯野賢治という人物は本当にカッコよかった。

3DOなどという負け組ハードから『Dの食卓』というヒット作を生み出し、一躍業界の寵児的存在に持ち上げられる。

マリオを作った任天堂の宮本茂氏や、バーチャファイターを作った鈴木裕氏だの言ったって、一般の人は顔どころか名前だって知らないでしょ?

ところがこの飯野賢治は、その異彩な風貌とも相まって当時還暦だった実家の母親だって顔と名前が一致するぐらいメディアに露出しまくっていたのですね。

その知名度や影響力が大きくなるにつれ、徐々に歯車が狂いだしてきたのは今は亡き「ゲーム批評」という雑誌の連載記事。「エビスからの手紙」と称して、大手メーカーや特定のクリエイターに向かって、一方的に名指しで放言するという結構過激な内容でありました。

そういえば当時、最近では沢尻エリカのダンナとしても有名なハイパーメディアクリエーター(笑)高城剛にも喧嘩売ってましたね。ゲーム制作者としての人格否定に近いような内容で、個人的にはその痛快な切り口に溜飲を下げたものでしたが、その後直接会っての対談記事では何か当たり障りのない話ばっかりで肩透かしを食らった記憶があります。

同業者に喧嘩を売る程度ならまだしも、出世作『Dの食卓』のPS移植版の扱いをめぐってS○NYに噛み付いたあたりから段々おかしくなってきたんだよなぁ…。

結局一方的にS○NYのPS陣営に対して決別宣言を行い、当時ライバル機であったセガサターン陣営に移り、自信満々で発売した新作、『エネミー・ゼロ』の世間的な評価もセールスも、自身が予想したほどの結果が出なかったことがターニングポイントになったのではないかと推測します。

このあたりからメディアにおける発言も、目に見えておかしくなってきて、手のひら返しじゃないけれど、あれほど蜜月の関係であった「ゲーム批評」も、誌面で『エネミー・ゼロ』に対する批判記事を載せたりして、微妙な距離を置くようになってきたのですね。

そして極めつけが本作、”画面が一切ないゲーム”ですよ。

本音を言うと、私は当時としてもこの作品に対して過剰な期待はしていませんでした。
でも、あれだけゲームに対して真摯で、そして常に新しいことに挑戦し続けていた飯野賢治なら何かやってくれるのではないか、そういった思いが半分といったところでしょうかね。

丁度前の職場を退職し、数ヵ月の海外放浪を終えて今の職場で働くようになる間の頃のこと。定期的な収入もなく、決して経済的に余裕のある状態ではなかったけれど、私は祈るような気持ちで本作を購入し、そしてプレイしました。




……

………


…涙が出た。


いや、ゲームの内容が良かったからじゃなくて、「ゲームを変える」と豪語した結果がコレなのかと思うと情けなくてしようがなかった為であった。

どこをどう贔屓目に見ても、これは音声だけのサウンドノベル。ありきたりのフォーマットに、凡庸なシナリオ。”画面が一切表示されない”以外は何の変哲もない内容で、文字情報がない分、聞き逃したらオシマイというゲーム性としてはむしろ退化しているシロモノ。

これでは「画を入れる手間を省いただけの手抜き」と思われても仕方がない。

…という主旨の文章を当時インターネットではなくパソコン通信の掲示板に投稿したところ、猛烈な反論があったことが意外でありました。

「ゲームとして新しく、面白い部分はひとつもない」という私の意見に対し、建設的な反論はあまり頂けなかったように記憶します。

「シナリオがいい」とか、それはただの好みの問題じゃねぇかよ。
「音質にすごくこだわっている」ってサターンで再生してTVのスピーカーから聞くような環境で違いが分かるの?
「画面をあえてなくすことによってより臨場感が増す」ってそれをあえてゲームでやる意味があんのかって言ってるんだよ、オレは。

この作品の失敗から、飯野賢治が再びメディアに注目されることはなくなってしまいました。

その後、起死回生を狙った『Dの食卓』の続編も、当初の予定であった3DOの後継機は遂に本体すら発売されず、当時はライバル関係にあったS○NYとセガの勝負は完全に決着がついていたものの、今更S○NY陣営に戻るワケにもいかず、ひっそりとDCで発売されたりしましたが、発売前も後もほとんど話題にならなかったように記憶します。…っていうか開発に時間をかけすぎて、既にゲームのシステム自体古臭くなっており、CGだけならもっと優れた作品が巷に溢れていた状況では当然の結果であると言えますがね。

そういえばDCで本作のリメイク版も発売されましたね。イメージ画を挿入したりして、拠り所であった最初のコンセプトも放棄したということは、この作品の失敗を自ら認める格好となったワケですが、今更こんな作品に誰も関心はなく、同じく大した話題にはなりませんでした。


聞けば最近、Wiiウェアでゲーム制作を復活されているとか…。

「300万本RPGはまだですか?」…何て意地悪なことは言いませんので、どうか面白いゲームを作って再び業界を活性化していただきたいものです。


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テーマ:懐かしのゲーム - ジャンル:ゲーム

| SS | 18:38 | トラックバック:0 | コメント:4
コメント
飯野賢治氏ですか…。
露出も多く、名前は知られていますが、結局、成功したのは3DO版『Dの食卓』だけだった、ということになりますよねぇ。
2009.11.11 Wed 11:39 | URL | Hearn  [ 編集 ]
どもです<(_ _)>

つい先日、友人に頼まれてPC版の『エネミー・ゼロ』を探し、購入した
ところでしたので、個人的にリアルタイムなネタだな~と思いつつ読ま
せていただきましたA-_-;)アセアセ

件の『風のリグレット』は何処かのTV番組か何かで紹介していたのを
見た覚えがあります。最初に紹介用のテロップだけ出て、あとは暗い
画面のままでボイスだけが流れる映像が続き、その時のMCの方もコ
メントに詰まっていたのが印象的だったな、とA^_^;)アセアセ
2009.11.11 Wed 13:41 | URL | Quodra  [ 編集 ]
Hearnさん
そうですねぇ…『~フロポン君』とか『ショートワープ』とか、ミニゲームの類のセンスは当時サブカルにかぶれていた私にとってはすごくツボだったんですね。

同年代っていうこともあって、個人的には応援していたのですけど、今では果てしなくどうでもいい存在になってしまいました。
2009.11.12 Thu 18:53 | URL | 影男  [ 編集 ]
Quodraさん
PC版の『エネミー・ゼロ』なんてあったんですね。
何故それを今?って感じですがw

画面の出ないゲームをTVで紹介するとは、中々にチャレンジ精神溢れる企画ですね。

当時、ゲーム誌に掲載されていた点字の広告もあざとすぎて嫌いだったんですよね…。

本当に本作にはイヤな思い出しかないです(汗)
2009.11.12 Thu 18:57 | URL | 影男  [ 編集 ]
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