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【DVD】『龍が如く 劇場版』
ゲームと映画の間には暗くて深い川があると野坂昭如が言っていたかどうかは知りませんが、映画を題材にしたゲーム、ゲームを題材にした映画共にオリジナルを超えるものは存在しない、というのは通説です。

それでも数十年前ならアマゾン川級の隔たりであったものが、飛躍的なCG技術の向上により利根川レベルぐらいにまでは縮まったのではないかと思います。中にはゲーム中のムービーをそのまま映画にするという豪のメーカーなんかもありましたが、公開後、会社本体の経営が傾くまでになったとかならないとか。

それはさておき、今回ご紹介する作品はPS2~PS3で人気のあるセガ製のアクションゲーム『龍が如く』の1作目をベースに映画化したその名もズバリの『龍が如く 劇場版』であります。

オリジナルのゲームからしてVシネ等に代表されるチープなヤクザ映画をリスペクトした内容ですから、映画化に際しても相性がいい…ハズなんですが、色んな意味で残念な結果であったと言わざるを得ません。

おそらく、ゲームを知らない人が観られたらまったく意味が分からないであろうことは想像に難くありません。同時に、ゲームを知っている人が観られたら、原作にない登場人物や設定のことごとくに首を傾げることになると思われます。


一番の問題は、起承転結の”起”にあたる部分をばっさり端折っていることにあるのだと思うのですね。桐生が10年も刑務所に入っていた理由、遥と行動を共にしているいきさつ等、因縁の元となっている部分がまったく語られないまま唐突に事象だけが発生し、それに対する情報のフォローも何にもないので置いてけぼり状態が最後まで続くという感じなんですね。

原作のゲームを知っていればそこは脳内で必死に補完したとしても、解せないのは映画用に追加された新たな登場人物とその件が、映画全体の構成に対してまったく機能していない点でありまして、特に全体の多くを占めるダル嫁の部分は完全に不要だと思いますね。って言うか存在そのものが著しく映画全体のテンポを悪くしているような気がします。

あと物語の重要な位置づけとして、聞いたこともない韓国人の俳優が演じる謎の刺客が登場するのですが、韓国マフィアが絡んでくるのって続編の『~2』でしょ?ごっちゃになっちゃってすごくややこしいんですけど。

賽の花屋や東城会の島野、歌彫ら、味のあるバイプレイヤーをカットしてこんな意味不明な登場人物を追加していることに激しい違和感を感じます。件の韓国人俳優とダル嫁はスポンサーかプロデューサー筋から無理矢理キャスティングにぶっ込まれたと仮定すれば何となく納得できそうですけど、それはあくまで私の想像の範囲ですので念の為。

しょうもない追加の登場人物のせいで、最大の見せ場であるミレニアムタワーでの錦山との対決は、錦山自体がラスト直前にならないと登場しないこともあってまったく盛り上がりに欠け、しかもその後で登場するハズの黒幕、神宮は件の韓国人に既に狙撃されているというワケの分からない展開。

更に、由美、ミズキ、遥の経緯も豪快に端折られていて、そのあたりもどうでもいいような扱いだし、序盤の緩慢な展開に対して、終盤は説明不足の上に慌しいという、何ともバランスの悪い構成になっています。何かもう面倒くさいから無理矢理終わらせたように見えなくもありません。

あと演出上の効果について、バトルシーンに時折ゲーム的なエフェクトが発生するんですけど、北斗の拳っぽいオーラの表現はまぁいいとしても、栄養ドリンクで体力全回復ヒート状態はさすがにやり過ぎのような気がします。元がゲームであるということを再認識させる目的なのか何かは知りませんが、ゲームとして成立させる為の方法論を映画にそのまま持ってきちゃったらマズいというより、映画としてのそれまでの流れが全部ブチ壊しになるような気がします。


色んな制約があったかもしれないと仮定しても、監督の三池崇史はそもそも原作であるゲームの世界観に多大な影響を与えているVシネ出身であり、本作がここまで破綻しているのはゲームを知らないか、もしくは嫌いかのどっちかだと思います。


最後になりましたが出演者について。


桐生一馬:北村一輝
→あまり好きな俳優ではないのですが、映画自体がヒド過ぎるのであまり気になりません。伝説の龍よりホストのボスぐらいの方が似合っているような気がします。

真島吾朗:岸谷五朗
→本作唯一の良心といってもいい存在。ただちょっと露出が多すぎて後半は飽きてきましたけど。

悟:塩谷瞬
→映画オリジナルの登場人物。河相我聞の若いときに似ている。空気。

唯:サエコ
→映画オリジナルの登場人物。独特のウザさは本作でも如何なく発揮。オマエは空気読め。

澤村遥:夏緒
→扱い自体が低いので必然的に見せ場も少ないです。

一輝:加藤晴彦
→イメージと違うといえば違うけど、決定的に許せないというほどではない。要するにどうでもいいです。

澤村由美/美月:高岡早紀
→高岡早紀ってだけであんなこととかこんな場面とかを想像していたのですが、錦山同様最後に申し訳程度に出るだけなんで印象は薄いです。

野口刑事:哀川翔
→何か勿体無い使い方。この人自身のキャラが強すぎてゲームの登場人物にマッチしていないというのが理由でしょうけど、だったら無理して使わなければいいのにと思います。

朴:コン・ユ
→韓流ドラマに通じていればおなじみの俳優さんなんでしょうかね?残念ながら私は知りませんし、知りたいと思うほど印象的でもありませんでした。

伊達真:松重豊
→この人もイメージとはちょっと違うのですけど、似たような役が多すぎて判別がつきません。

錦山彰:真木蔵人
→登場が遅かった為にまったく目立ってないのですが、実は北村一輝なんかよりずっと”らしい”んですよね。この方も勿体ない使い方だなぁと思います。

武器屋:荒川良々
→この役者さん自体は全然問題ないのですけど、映画に必要だったかとはまた別の話。

神宮京平:名越稔洋
→ご存知オリジナルのプロデューサー。ゲームを知っている人は盛り上がり、それ以外の人がハァ?となる唯一の部分。

風間新太郎:塩見三省
→原作では『~2』共にキーパーソンとして重要な役どころなんですが、映画では空気でした。



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