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【NDS】『二ノ国 漆黒の魔導士』
昨年の発売以来3カ月が経過してようやく本編をクリアしました。

正味のプレイ時間は36時間余りで本編のシナリオに関しては平均的かやや足りないぐらいのボリュームなんですけど、ここまで時間がかかってしまったのは単純にまったくプレイしていない期間が結構あったってだけの話。

何でそうなってしまったかっていう私なりの理由はあるのですが、大方そんなことに興味を持たれる方は存在しないでしょうから割愛します。


『DQⅨ』のレベルファイブ謹製のオリジナルRPGとして昨年12月に発売された本作は、スタジオジブリの全面協力を得て大々的なプロモーションを行った大作です。最近では続編でないオリジナルの新作でここまでバブリーな作品ってぐっと少なくなりました。慢性的な不況下において投資した額に対して回収が見合わないってのが主な理由でしょうが、本作についてもその例に漏れず。後述しますけど商業的には成功したとは言い難い結果となっております。

ただゲームとして詰まらないってワケではないと思うのですね。プロットは(いい意味で)旧態依然とした王道中の王道で奇を衒うこともなくどのような年代のユーザーでも違和感なく受け入れられる間口の広いものであるし、基本的なシステムは同社の『DQⅨ』を踏襲しつつもより遊びやすく痒いところに手が届く細やかなインターフェイスなど、完成度という点においては非常に高い水準であると思います。

そんな本作の最大の特徴は同梱の”マジックマスター”という冊子の存在でありまして、内容と装丁を見ればそこらの攻略本なんかよりずっと豪華なシロモノ。それも単なる特典的なものではなく”マジックマスター”ありきのゲーム性となっていることがポイントです。

ゲームの舞台となる”二ノ国”で使用されているアストラム語から歴史や伝説、本作のキモとなる魔法の数々やイマージェン図鑑などなど。その中身は直接ゲームに関係ない部分まで詳細に設定されており、通読すれば”二ノ国”の世界観が鮮やかにイメージできるというスグレモノ。徹底した作り込みはさすがにスタジオジブリの監修で単なるゲーム屋のそれとは一線を画しています。

ただそれが実際のプレイにおいて消化しきれているかというとちょっと微妙。…というかゲーム内のシステムが徹底したストレスフリーなこともあって、”マジックマスター”が必要な箇所が唯一本作のテンポを乱しているという皮肉な結果に。

一例を上げると、主人公オリバーが使用することができる魔法は”マジックマスター”に掲載されているルーンを描くことによって使用が可能になるのですが、それをいちいちタッチペンで描かねばならないんですね。さすがに戦闘中や通常のフィールドでする必要はありませんが、イベントにおいてはほぼ必須となっています。

使用頻度の高いものは単純な形なんですが、単純故に個々の識別が困難になっており、その場面に遭遇する度に”マジックマスター”を紐解かねばならないのは結構面倒です。あと特定のヒントを探したりゲームの画面内に隠されているアストラム語を解読する為にクメール文字みたいな難解な文様を識別するのはちょっとキツいですね。オヤジゲーマーならではの余裕のなさに因るものと一蹴されてしまえばそれまでなんですけど、携帯機なのに実質携帯して遊ぶことが困難な仕様っていうのはどうかと思います。その点を除けばゲーム部分に大きな不満はありません。


もうひとつ本作の目玉としてスタジオジブリ製のムービーシーンが上げられます。そのクオリティは確かにスゴイのですけど意外に少ないんですよね。主な見せ場はゲーム序盤に集中していて中盤以降その頻度がぐっと下がるのは残念というか期待はずれでした。本編のエンディングもオープニングに比べたらあっさりしすぎていて物足りないです。ま、携帯機の小さな画面で見せられても…という点もなきにしもあらず、なんですが。

そういった事情を総合すると、本作は決して”携帯機むけ”の作品ではないのですね。事実発売日は未定ですがPS3での発売も決定しており、それも単なる移植ではなくまったく別のシナリオということでいやがうえにも期待は高まるのですが、そうするとますます携帯機で発売した意味がよく分からなくなってくるんですよね…。


オリジナルのキャストにはジブリっぽいキャスティングが為されていて、主人公オリバー役の多部未華子を始め、長澤まさみ、大泉洋、溝端淳平、古田新太など、旬の若手からベテランまで多彩な顔ぶれ。吹き替え経験のない多部未華子はそのぎこちなさがかえって自然な雰囲気を醸すことに成功しているのに対し、すっかりオワコンとなりつつある長澤まさみのヤル気なさがちょっと気になるところ。レイトン教授でレベルファイブとの縁も深い大泉洋は抜群の安定感。古田新太の関西弁は世界観にそぐわないような気もしますが実力は充分。キャスティングに関する不満はオリバーの母親役の黒田知永子ぐらいですかね。多部未華子同様の効果を期待するところですが、こちらは完全にマイナス方向に作用してしまっています。要するに”シロウトっぽい”のと本物の”素人”の差、みたいなもんですかね。


ところでスタジオジブリの宮崎駿監督と言えば、過去「生命を記号化する」としてコンピューターのRPGを毛嫌いしていたのですが、本作についてはどう思ってらっしゃるんでしょうかね?クレジットを見る限りでは一切関わってないっぽいみたいですけど。


発売から程なくしてネット上で値崩れが話題になってしまった本作。私の行きつけの小売店では新品¥2500台で落ち着いています。

上でも述べたようにゲームとしては水準以上のデキであるにも関わらずこのような結果となってしまった原因については過去似たような経緯を辿った作品群と同じ理由に因るもの、すなわち初動を甘く見積もり過ぎていた点にあると言えます。当初3DS本体の発売予定日に近かったこともマイナス要因のひとつですが、これだけの大作である割りにはメディアでの広告宣伝が少なかったということも立ち上がりの鈍さに影響していると思いますね。加えて規格外の大きさの商品を嫌う小売店が過剰在庫を恐れて早めに処分を仕掛けたといったところですかね。

すごく大げさな分析をすると、本作の商業的な失敗は従来の日本的な大作づくりの手法が通用しなくなっているという証左でもあると思います。それなりに面白くてお金もかかっているのにそれに見合った売上が見込めないとなると、今後ますます新規のタイトルは成功しにくくなるんじゃないですかね。

PS3も箱○も海外製の作品がそのラインナップの中心になって久しいですが、携帯機で古臭い”新作”ばかりをリリースするのではなく、あっと言うような驚きを定期的に提供しないと今後ますます国産のゲーム市況は厳しくなってくるような気がしてなりません。



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