某所からの避難場所・・・。何も考えていない迷走必至のblog

影男のゲヱムと手袋

【SS】『ヴァーチャルハイドライド』 | main | スマホデビュー
【XBOX360】『シュタインズ・ゲート』
シュタインズ・ゲート Xbox360 プラチナコレクションシュタインズ・ゲート Xbox360 プラチナコレクション
(2011/06/16)
Xbox 360

商品詳細を見る


箱○版『シュタインズ・ゲート』全実績(追加実績含む)解除しました。

本作には”想定科学ADV”という副題がついており、シリーズ作品として『カオスヘッド・ノア』の続編にあたります。時系列では前作の一年後。物語の中心となる場所は渋谷から秋葉原に変わっていますが、基本的に世界観は共有しています。特に前作をプレイしていなくても問題はありませんが、やっていた方がより深く作品世界を理解できるという程度です。

同シリーズの最新作として『ロボティクス・ノーツ』が今年の6月に発売されています。こちらも本作の後の世界が舞台となっており、本作のキャラクターも一部登場するとか。まだ購入していないですけどいずれプレイすると思います。

さて、すべてのエンディングを見終わっての感想なんですけど、一応ネタバレに配慮して追記に書くことにしますね。


最初に結論。

すべてのADVゲーム好きは本作をプレイすべき。


…とは言ったものの、実際は結構人を選ぶ作品です。共感できない主人公。過剰なネットスラングが氾濫した一見して意味不明のテキスト。虚実織り交ぜた陰謀論ネタ。相対性理論に量子論。物語序盤はこれら大量の情報がこれでもかこれでもかと畳み掛けられます。後のプレイの伏線であることは理解していても、テキスト全体のおよそ半分がこんな調子でそれなりに時間もかかる為、上記の要素についてプレイヤーの感性と合わなかった場合、途中で投げ出されてしまう可能性も否定できません。事実、序盤から中盤にかけては私も何度か寝落ちしてしまいましたしw

開始から20数時間、延々と伏線となる事象を消化し続けるのは確かに辛いです。しかしながら、キャラクター同士の何気ない会話や取るに足りないと思われるような描写の内、無駄なものはほとんどないと言っても過言ではありません。終盤、大量の伏線が6つのエンディングにむけてすべて収束されていく様は圧巻としか言いようがなく、最後に真のエンディングに到達した時、ゲームらしいカタルシスを得られるハズです。

本作は”タイムマシン”を巡る物語です。

タイムパラドックスや平行世界等、いわゆる時間ネタはSF的には定番中の定番ネタとして語り尽くされた観があり、加えて大まかなプロットとしては映画「ターミネーター」のそれに近く、およそアイデアレベルでは特に目新しい部分はないといってもいいでしょう。

ありきたりなネタがメインでありながら、本作が他の作品とは一線を画す要因とはすなわち、事実とフィクションを巧みに融合させた仕掛けを細部に至るまで緻密に構成されたシナリオの完成度の高さに他なりません。

もちろんシナリオだけでなく、主人公岡部倫太郎以下ラボメンガールズのキャラクター設定も個性的で、いわゆるステレオタイプな安直さは感じられません。6つのエンディングは最後の真のエンディングを除き、ラボメンガールズそれぞれを深く掘り下げた内容になっています。

すべての世界線を体験した岡部倫太郎、そして傍観者であるプレイヤー自身が、ひとつひとつのエンディングにたどり着くことにより共感を深めていく…。それぞれの世界線はそうなったかも知れない世界、あるいは今居る世界線とは別に存在しているかも知れない世界。世界線を越えて記憶を保持し続ける特殊能力”リーディングシュタイナー”を有するのは主人公である岡部倫太郎のみ。と同時に傍観者であるプレイヤーもまたある意味”リーディングシュタイナー”を持っているともいえる。

世界の因果律から唯一はみだした存在である主人公の孤独と苦しみ。その様を見ているしかないプレイヤー。
物語の冒頭、主人公岡部倫太郎はモニターのこちら側にいるプレイヤーに語りかける。すなわち、我々が唯一無二の現実と思い込んでいるものは実はモニターの向こう側に居る彼らから観測されている虚構に過ぎない、と。

同じ世界線上において確定された”事実”は、”リーディングシュタイナー”であり”タイムリーパー”である神にも等しい力を持った岡部倫太郎を持ってしても覆すことは不可能。物語の中盤、ラウンダーの襲撃によって命を落とす運命にある幼なじみ、椎名まゆりを救うためにあらゆる手段を講じるが、すべては徒労に終わると判明した時の無力感は、2002年に公開された映画「タイムマシン」において、どうしても妻の死を防ぐことができない主人公のそれと似ています。

時に自分を見失いそうになりながら、時に絶望の淵に立たされながら、自分を支え続けてくれた牧瀬紅莉栖への想いと最後に迫られるあまりに非情な決断…。以下本作の6つのエンディングそれぞれについての感想など。


「不可逆のリブート」(阿万音鈴羽ED)

→ファーストプレイでたどり着いたエンディングです。椎名まゆりが死ぬ運命の8月13日。何をやっても運命を変えることはできないと悟った岡部倫太郎が導き出した結論は、タイムリープマシンの限界である最後の2日間を永遠に繰り返すというものであった。因果律の輪から世界でただ一人外れた存在である岡部倫太郎は、延々と繰り返される2日間の中で次第に自分を見失い、ドス黒い感情に支配されそうになる。何十回目かの8月11日、岡部がタイムリープを繰り返している事実に気付いた阿万音鈴羽は、因果律の輪から外れた者同士、1975年へのタイムトラベルを持ちかける…。新たな世界線を構築する為に立ち直るところはいいのだが、どういう結果へと繋がるのかが描かれていない為にあらゆる点で消化不良な内容です。


「分離喪失のジャメヴュ」(フェイリスED)

→鈴羽との思い出を犠牲にしたものの、フェイリスの父親を殺させないという決断をした為に、それまでのラボメン達との人間関係が大きく異なる世界線。ここではラボは存在せず、ダルもまゆりも岡部倫太郎とはほとんど面識がない。牧瀬紅莉栖はそもそもラボがないのだから出会ってすらいない。ある意味真のエンディングを除いて最も犠牲が少ない結末と言えるが、岡部倫太郎自身の喪失感は大きく、フェイリスと共に生きて行くという決意をしたものの、もの悲しさが残るエンディングです。ダルと紅莉栖との関係がリセットされているのは何となく理解できるんですけど、そもそも過去を変えた10年前以前に幼なじみであったはずのまゆりとの関係までがリセットされているのは何となく腑に落ちませんね。


「背徳と再生のリンク」(漆原るかED)

→「ルカ子を傷つけたくない」という理由でまゆりの死を受け入れるというのはそれまでの関係から考えるとちょっと無理があるような気がします。フェイリスEDでもそうでしたが、ここでも”リーディングシュタイナー”の能力は岡部倫太郎だけが有する特別な能力ではなく、差こそあれ誰でも持っている可能性があると示唆されます。これも伏線のひとつなんですけどね。ルカ子と二人、因果律を外れてまゆりの死を見過ごしたという原罪を背負って生きて行くというのは余りに辛い結末です。


「因果律のメルト」(牧瀬紅莉栖ED)

→桐生萌郁を操るFBの正体とその死。そして間接的に父を死に至らしめた桐生萌郁と岡部倫太郎に対する復讐の念だけで15年という年月を遡ってタイムリープしてきた天王寺綯。ここへきてようやく物語の全貌が垣間見えますが、まゆりの命を助ける為に鈴羽との思い出をなかったことにし、フェイリスの父親も存在しなかったことにし、ルカ子を男に戻し、最後の選択は牧瀬紅莉栖の死…。決断ができない岡部倫太郎とは対照的にすべてを理解し、納得して運命を受け入れる決断をした牧瀬紅莉栖。世界の再構築直前に姿を現した牧瀬紅莉栖の別れの言葉と、すべてが終わり、泣きながら鳳凰院凶真として勝利宣言を行う岡部倫太郎の悲しみは他のEDと違い、誰とも共有できない点が一層空しさを増します。


「透明のスターダスト」(椎名まゆりED)

→牧瀬紅莉栖の死を受け入れ、椎名まゆりを救った岡部倫太郎は、まゆりの記憶に牧瀬紅莉栖の残滓を見て救われる。牧瀬紅莉栖EDとの違いは、まゆり自身に事実を伝えるか否か、という点であります。いずれにしても牧瀬紅莉栖の死は避けられないのでいくら前向きにキレイな終わり方でもスッキリはしませんけどね。


「境界面上のシュタインズゲート」

→「因果律のメルト」からスタッフロール…の途中でかかってきた電話の相手は、なんと阿万音鈴羽であった。
β世界線の未来から来た阿万音鈴羽は、2036年の未来世界において、57億人もの人間を死に至らしめる第3次世界大戦を回避する為、過去改変に力を貸してほしいと言う。そして岡部倫太郎は思い出す。牧瀬紅莉栖の死骸を目撃した7月28日のあの日、ドクター中鉢のタイムマシン理論発表会にてラジ館の屋上に鎮座していたタイムマシンの存在を。そこで再び過去に向かうことはその記憶からすでに確定しており、ようやく最後の謎である「誰が牧瀬紅莉栖を殺したのか」の真相にたどり着く…が、真実はあまりに皮肉な内容であった。更なる絶望に打ちひしがれる岡部倫太郎の元に届いた15年後の自分からのメッセージに込められた「自分を騙し、世界を騙せ」の意味とは?

…最後のどんでん返しについてはあえて言及しません。他の5つのエンディングを見た後でないとこの真のエンディングの衝撃は半減すると思います。既読スキップ機能を使ってもここまで延べで50時間以上かかりましたけど、中盤まではともかくまゆりの死からは今の私にしたら怒涛の勢いでプレイしました。何と言うか、傑作と評されるのも納得。今更ですが、もっと早くプレイすべきであったと後悔しています。

本作はプラチナ化されるまでは中古でもずっと高値安定していたのがその人気を裏付けていますね。

私は外伝的な『~比翼恋理のだ~りん』とのセットで購入しましたので、そう遠くないうちにこちらもプレイしたいと思います。そういえば同社の格ゲーである『ファントムブレイカー』にも本作から牧瀬紅莉栖が参戦しているんですよね。本作のキャラクターデザインはいわゆる萌系とは系統が異なり、若干クセがありますけど50時間以上もやってると違和感も何もなくなりますw

ゲームのストーリーとしてはこれまでプレイしてきた作品の中でもトップクラスの位置づけと断言します。アニメ化もされてますけど私は未見。CSで放送してくれればいいんですけどね…。


最初の結論に戻りますけど、ADVが好きな方は漏れなくプレイすべき傑作です。大事なことなので2回言いました。プラットフォームもPS3、PSPとありますのでお好みでどうぞ。


スポンサーサイト

テーマ:レビュー・感想 - ジャンル:ゲーム

| XBOX360 | 17:25 | トラックバック:0 | コメント:0
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック URL
http://kageotk.blog77.fc2.com/tb.php/539-90916c20
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
トラックバック
| ホーム |

プロフィール

kageoTK

Author:kageoTK
ゲームをしないゲーマーです

ついったー

Glep Web Ring

Glep Web Ring
  

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
箱○

FC2カウンター

最近のお気に入り
ゲーム以外
検索フォーム

RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム
QRコード

QRコード