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【PS】『Fighting Illusion~K-1 GRAND PRIX~』
Fighting Illusion K-1グランプリFighting Illusion K-1グランプリ
(1996/08/09)
PlayStation

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10年ぐらい前の話。大晦日にどこもかしこも格闘技の生中継をぶつけていたあの異様なブームは一体何だったんでしょうね?

エンタテインメントとしての格闘技では一日の長があるプロレスのスタイルが全否定され、よく分からんまま一瞬で勝敗が決まる新興の格闘技が”ガチ”の真剣勝負といってもてはやされる風潮。プロレスラーがひとたびこれらのリングに立てばIWGPのチャンピオンだろうが何だろうがあっという間に瞬殺。失神してうつ伏せになった無様な姿を全国に晒されて世間に嘲笑される。往年のプロレスファンにとっては屈辱の時代でもあったワケですよ。

時は流れてこれらの”ガチ”をウリにしていた格闘技の尽くが実はプロレスと同じくブックでしたーってオチがバレると、元々面白味に欠ける地味な競技だっただけに熱が冷めるのも速かった。興業にはつきものの反社会的勢力との関係やカネにまつわるゴタゴタもあって一気にマイナーコンテンツへと本来のポジションに収まって現在に至るってところですかね。

CSチャンネルでたまにK-1黎明期の試合なんかを放送している時があって、観るともなしに観てることがあるんですけど私が記憶しているあの年末の一種狂乱の頃とは全然雰囲気が違うのな。会場も何万人も収容できるドーム球場とかド派手な演出とか放送時間を引き延ばす為だけの試合の合間に挿入される下らない選手の紹介映像もない。ピリピリしたムードの中で行われる試合の緊張感と迫力には確かに人間の闘争本能を刺激する何かがありました。

私見ですがK-1がおかしくなってきたのってやっぱりボブ・サップの参戦がきっかけだったのではないかと。
そりゃあこれまでの経歴で格闘技経験ゼロでもケタ外れのパワーで元チャンピオンが圧倒されちゃったりしちゃうとさ、コアなファン以外にはウケてもそれまでのファンからしたらなんじゃそらって展開になるよね、普通。

その後もマケボノや外タレの参戦とか話題を提供すればするほど競技そのものに対する注目度は下がっていく。それに比例して試合の内容も詰まらなくなっていったんだよね。一発KOをされない試合運びが洗練されてしまい、緊張感がなくなってしまったんだよなぁ…。


今回ご紹介する初代PSの『Fighting Illusion~K-1 GRAND PRIX~』は、私が知っている範囲において恐らく初のK-1ゲーム化だったように記憶しています。発売元のエクシングは本戦のスポンサーだったこともあり、実際の映像がふんだんに使用されていて更にゲーム中に登場する選手ひとりひとりのモーションキャプチャも行ったという非常に贅沢なつくりになっていますね。

登場する選手は、アンディ・フグ、ピーター・アーツ、アーネスト・ホースト、マイク・ベルナルド、サム・グレコ、ジェロム・レバンナ、武蔵、チャンプア・ケッソンリットの計8人。1Pモードで選択した選手以外の全員に勝利すると最終戦に石井(脱税)館長が登場します。最近の作品に比べたら随分少ない印象ですけど当時の知名度としてはこんなもんでしょう。余談ですけどこの中で2人も鬼籍に入っているというのは寂しいものがありますね。アーツは最近まで頑張ってたみたいですけどさすがにもう現役の選手は居ないよね?


ゲームモードもチーム戦とかトーナメント戦がありますが、基本は同じです。CGについて1996年当時にしては頑張っている方かな?まぁ技術的な面に関して20年近く前の作品のことを云々しても詮無いことなんで一応は当時の水準はクリアしているという認識で問題ないでしょう。

問題なのはそのゲーム性。

上にも書きましたが、当時のK-1の醍醐味といえば一撃必殺の緊張感。その緊張感を何とかゲームで再現できないかと考えたまではよかったんですけどちょっとその部分に特化し過ぎていて、端的に言えばゲームとして成立していないんですな、これが。

一応普通の格ゲーよろしく体力ゲージなんてのもあるにはあるんですけど、クリティカル入ったら一発KOなんであんまり意味がない。そのクリティカルが入る条件がよく分からなくて、例えばアンディ・フグだと踵落しを連発してればかなりの高確率で決まってしまうんですよね。対CPU相手ならストレスなくプレイできるかもしれませんが、プレイヤーが「入った!」と実感できず、ただ突然に試合が終了してしまうだけなので爽快感はまったく感じることができません。

難易度デフォルトで1Pモードをプレイして全員KOで倒してエンディングまで15分かかりませんでしたから、とにかく手っ取り早くエンディングを見たい!という向きにはおススメですw

対戦プレイだったらまた違った感覚なのかも知れませんけど、今更本作で対戦プレイに勤しむってシチュエーションは現実的じゃないなぁ。同じやるならもっとマシなのがいくらでもありますもんね。

実際の試合を観てると、ゲームでリアルに再現するというのはビジュアル以前に非常に難しいと思います。その印象は現在に至っても大きく変わることはありません。実在する格闘技を題材にしたゲームに名作と呼べるものが少ないのは技術や表現の問題のみならず、その競技ならではの”間”であったり駆け引き的な要素をゲーム的に再現するのが困難であるからでしょうね。荒唐無稽な必殺技が飛び交う格ゲーの完成度に遠く及ばないのは現実的な制限がないからと考えるのが自然です。

ひとりでプレイするにしろ対戦を行うにしろ、本作をやるぐらいなら普通の格ゲーをプレイした方がずっと楽しいと思います。ミもフタもない結論ですが事実なんだからしようがないw


…というワケで在りし日のK-1戦士の雄姿を懐かしむ目的以外にはあまりおススメはできません。



K-1ファイティングイリュージョン98K-1ファイティングイリュージョン98
(1998/11/26)
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FIGHTING ILLUSION V K-1 GRAND PRIX’99FIGHTING ILLUSION V K-1 GRAND PRIX’99
(1999/09/30)
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こんなんも持ってましたw


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