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【NDS】『ワールドデストラクション~導かれし意思~』


NDSの『ワールドデストラクション~導かれし意思~』をクリアしました。

本作は2008年にセガから発売された、オーソドックスなRPGです。当時はメディアミックス的な展開をしていたらしいのですが、生憎私の記憶にはありませんので、前情報なしで単純にゲームについてのみの感想となります。

クリアまでに要した時間は約20時間強。やる前からゲップが出そうなやり込み要素満載の作品と比較するとボリュームは少なめなんですけど、例によって私的にそれはマイナス要素にはなりません。それよりセーブデータに記載されている累計プレイ時間よりずっと長い時間のように感じられたのは、まぁ本作の評価の本質でもあるんですけどすべてにおいて非常にテンポが悪いんですよね。

例えばフィールドの移動。本作では現在位置から目的地へ移動する為に広大なエリアマップを踏破する必要はありません。各イベントにおいて目的地はすぐに全体マップ画面上に表示され、それを選択するだけで一発で移動できますからそこは問題じゃない。まずキャラクターの移動速度が非常に遅い。ドット画のモーションは全力疾走している風なのでその見かけとの落差が余計にイライラします。それと判別しにくい障害物にちょっとでも引っかかると止まってしまうんですね。NDSの上画面に全体MAPが表示されるんですが、全体MAPを見ながら移動していると頻繁に引っかかってその都度下画面を見直さなければならないのはストレスが溜まります。

次にカメラワークのマズさ。マップによっては遠くから俯瞰した視点であったり、拡大したりとバラエティに富んではいるのですが、その尽くが”見づらい”のはもう根本的にセンスがないとしかいいようがありません。あと移動する方向によって自動的に視点が変わったりする演出もスムーズに移動できなくなるだけで何の恩恵もない。だから余計に移動しづらいんだってばよ!

更にマップデザインにも問題があって、基本的には単純な構造なんですけどとにかく端から端まで行ったり来たりしなければならない仕掛けが多すぎ、というよりそれしかない。特に最悪なのが空中監獄。これは2層構造になっていて、表と裏のマップを行き来するんですけど、そのマップ同士の繋がりがデタラメもいいところなので経路はとにかく歩いて覚えるしかない。程度の差はあれど以降も全部こんな調子なんで新しいマップに入ると暫くは全然捗らないんですよね。

まだまだあるぞ。街以外のマップでは当然敵との戦闘があるワケですが、エンカウント率が大昔のファミコンRPG並に高いんですよね。その戦闘が面白ければまだいいんだけど、やたらとテンポが悪くて最初の内は無闇に時間がかかるんだ、これが。直接攻撃の方法は2種類あって、威力は高いが手数の少ない”ブロウ”攻撃と、その逆で威力は低いが手数の多い”ラッシュ”攻撃。戦闘終了時に手に入るBPを使って個別の技の能力を上げていくと技同士連結ができるようになるんだけど、こうなってくると戦闘はほぼ”ラッシュ”の一択に。魔法攻撃に相当する”スキル”攻撃はテンポが悪い上に使い勝手もあまり良くないので、スキルは専ら補助系が中心になります。あと連続して攻撃のコンボを繋いでいくと必殺技が発動するのですが、狙って出すことができないというのもアレなんだけど、演出部分をスキップできないのでここでもテンポが悪くなるんですよね。その必殺技もアクセサリに”必殺技ガイド”があるものを装備してればいいんですけど、そうでない場合は短時間で4種類のボタンを順番通り正しく入力しないと全然ダメージを与えることができなくなるというめんどくさい仕様なので、使いどころがないんだよな実際。まぁおかげでレベルはホイホイ上がって直ぐに強くなるのはいいけどね。

戦闘には他にも問題があって、敵を倒すとお金とアイテムをドロップするのはありがちな話。ただしこの作品ではステータスアップのレアアイテムや店で売ってる最強装備が”どくけし草”ぐらいの確率で手に入る。実際この作品の物価はインフレ気味で、新しい場所で全員の武器防具一式新調したらカラッケツになるほどなんだけど、中盤以降は戦闘で得られるドロップだけで十分賄える為、お金自体がまったくの無意味になってしまいます。

あと武器に属性をつけたり能力をUPできる武器改造も、装備しているものはできないというシステム的な不備。そもそも属性効果も顕著ではないので全然気にする必要もなく、従ってそんな改造を施す意味もないというね。色んな要素をぶっ込んではみたものの、いずれも調整不足で結局機能していないといった感じですね。


ストーリーについて、世界を滅ぼす”デストラクト”であるということを知らぬまま成長した主人公のキリエが”撲滅委員会”と称する少女モルテと出会い、またその旅の中で多くのかけがえのない仲間と出会い、自らの出自を知って運命に立ち向かうと、大筋ではこんな感じです。

まぁストーリー自体は何も特筆すべき点は見当たらないんですが、キャラクターの造型は割としっかりしていて、イベント等要所要所ではフルボイスでドット画に細かい演技をさせるという昔ながらの手法で展開します。CGムービーも合間に挿入されたりしますが量的には少ないですね。

完全ではないですが、先に書いたイベントシーンではほぼフルボイスで、しかも声優陣はメディアミックスらしく非常に豪華。変わったところでは銀狼族のナジャを俳優の水嶋ヒロが担当し、意外と小器用にこなしているのと、竜族の生き残りの少女リ・アを女優の市川由衣が担当し、こちらはそういう演出なのかと首を傾げたくなるような棒読みで萎えたりしますが、主人公のキリエを宮野真守、ヒロインのモルテを坂本真綾、あと本作のイメージキャラクターともいうべき賞金稼ぎのトッピをベテランの古谷徹が担当し、メインキャストはシリーズアニメにも比肩し得る盤石の布陣で安定感は抜群です。

実際本作の見どころってそれぐらいしかないんだよね(汗)ゲーム部分だけを評価すると”テンポの悪い凡庸な作品”という一文に尽きます。

当時それなりに力を入れてプロモーションもしていたハズなんだけど、記憶や記録に残ることもなく、続編というフォロワーもなくメジャーメーカーのマイナー作品という中途半端な立ち位置で、豊富な中古在庫が当面捨て値に近い価格で流通し続けるというあんまり笑えない状況ではあります。

攻略サイトを紐解くと、いくつかサブイベントをスルーしてるみたいなんだけど私はもういいです。



 

→TVアニメは未見なんですけどパッケージ画とゲームのイメージは大分違うなぁ…


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